Fさんの7年

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人生は日々が勉強。何歳になっても、成長を止めるわけにはいきません。
とはいえ、社会人になってから試験を受けるのは大変なものです。
仕事は忙しいし、家族サービスはしなきゃならないし、第一誘惑も多いし...。
『給水装置工事主任技術者』は、水道屋で働くなら、ぜひ持っておきたい資格。
ですが、毎年の合格率が30%前後という、大変な難関です。

その難関を、今年乗り越えた人がいます。
Fさんです。

しかもその苦労が半端じゃありません。
最初に受験したのが7年前、それから毎年受験して...なんと7度目の挑戦です。
話せば長くなるのでここでは割愛しますが、7年間、本当にいろいろ大変でした。
毎年10月の最終日曜日、京阪電車の駅で待ち合わせて試験会場に行くのが恒例行事となり、
いつしかFさんは『給水装置工事主任技術者試験受験ツアー』の引率者になっていました。

ですが今年、その恒例行事にもピリオドを打つ日がやってきました。
ドキドキして迎えた11月28日の合格発表、果たして、Fさんの受験番号が...
合格者の中に... ... ...あったのです!
Fさん、7度目の正直にて、『給水装置工事主任技術者試験』ついに合格!

最初は半ば強制的に受けさせられた試験でしたが、
この7年間、Fさんは少しずつ変わっていきました。
勉強なんて、そんなに得意じゃなかったはずです(失礼!)。
でも、得意じゃないことを克服することの素晴らしさ、
年齢とともに知らぬ間に自分で決めてしまっていた限界、それを超えることの価値。
Fさんの7年は、そんな果実を得るための、貴重な時間でした。

大人には、いろいろな煩悩があるものです。
必死に勉強するなんてかっこ悪い、しかもそこまでやって落ちたら恥ずかしい...
そんな思いに邪魔されて、人はついつい言い訳を探します。
でも、決してそんなことはないのです。

ひとたび試験会場に入ってしまえば、頼ることができるのは自分だけ。
結果は何よりも正直です。
大人だって、かっこ悪いほど頑張らなきゃならないときもあります。

必死にやって、何が悪いんだっ!

そして、乗り越えたときの爽快感といったら、一度味わったらもう、魔物。
これをきっかけに、Fさんの人生に新しい展開が始まったといっても、
決して大げさではないでしょう。

Fさんが感じている清々しさと充実感は、決してFさんだけのものではありません。
周りの人たちをも変えつつあります。
来年度は、Fさんを含む数名が、更なる難関『一級管工事施工管理技士』に挑む予定です。

ちなみにFさん、来年からも引き続き『給水装置工事主任技術者試験』の
ツアーガイドは続けるそうですよ。
これから受験する人たちも、心強いですね。

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このページは、澤田 幸子が2014年12月 4日 13:01に書いたブログ記事です。

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