路上にて

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入社して数ヶ月経った頃、外を歩くと、ある症状に襲われるようになりました。
路上の、こんなものたちが、気になって気になってしかたがないのです。

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私の仕事は、水道局・下水道局に申請を出すために、配管の図面を作成すること。
道路に布設されている水道管・下水道管も図面に表しますが、
難しいのは、それが埋まってしまっているために、地上からは見えないということです。

役所に保存されている資料を参考にしますが、
私が生まれる前に布設された管、などというものもあり、
道幅も変わってしまっており、正確な位置を特定するのはなかなか難しいものです。

そういうときに役立つのが『現場調査』。
例えば、路面に消火栓や止水栓があれば、その下には確実に水道管が埋まっています。
マンホールがあれば、下水道本管。

毎日ひたすら現場調査の写真を見ながら図面を描いていたら、
知らず知らずのうちに、休日でも消火栓やマンホールを探す癖がついてしまいました。
他にも、よそのお宅の桝の並び方を見て排水設備の経路を想像したり、
メーターボックスを見て、「この建物は直結直圧方式だなぁ...」などと思ったりします。

そんなこんなで、この仕事をさせていただいて、先月で8年が経ちました。
ついに9年目に突入...。
私が入社した時と比べても会社はかなりの大所帯となり、
戸建て以外にも、マンションや福祉施設、工場など、いろいろな仕事がやってくるようになりました。

覚えても覚えても、上下水道の世界は奥底深く、
その都度、解らないことだらけで、悩みは尽きることがありません...。

この先もっと極めていったら、道路の下を"想像"するのではなく、
アスファルトが透けて、地中の管が実際に見えるようになる???

...ことはないと思いますが、初心を忘れず、精進していきたいと思います。